もう失敗しない!エレキギター弦交換の王道的な手順書

エレキギターの弦は、ある程度使用すると、錆の発生や伸びきって音程が狂いやすくなるため、ギタリストであれば、自分で弦を交換できるようにならなければなりません。一般的なエレキギター弦は2〜4週間程度、コーティング弦でも1カ月半程度が交換の目安でしょう。

 

ここでは、自分でエレキギターの弦交換ができるようになるための、一連の手順を詳しく解説していきます。まずは、一通り熟読し、しっかりと理解しましょう。

弦交換の目次

エレキギターの古い弦の外し方

当然のことですが、弦交換するときには、エレキギターから古い弦を外さなければなりません。ギターによって弦の取り付けられ方が異なるので、タイプ別に弦の外し方を見ていきましょう。

弦をニッパーで切断する

まずは、鋼鉄用のニッパーを用いてエレキギターの弦を切断しましょう。鋼鉄用のニッパーは、ギターの弦交換以外の用途でも使用することがあるので、1つは用意しておきましょう。
切断する場所ですが、あまり変な位置でカットしてしまうと、この後の作業がやりにくくなります。ピックアップの中央あたりを目安に弦を切るとよいでしょう。
エレキギターの弦を切る

ヘッド側の弦を外す

エレキギターのヘッド側の弦は、ペグのポストで弦を固定しています。ペグのポストには、弦の先端を挿入する穴が上にある縦穴と、横にある横穴があります。
縦穴ポストは、弦を上に引っ張れば簡単に抜けます。横穴ポストは、弦が巻き付いていると抜けないので、ペグのツマミを回して巻き付きを解消し、弦をポストの穴から外してやります。
いずれのタイプも、弦交換の作業時に、弦の先端がヘッド部分にあたり、傷が付きやすいので、慎重行いましょう。

【フロイドローズやロックナットの場合】
このとき、フロイドローズ(※1)のようにナットがロックされているものは、事前に六角レンチを使ってロックナットを外しておくことが必要です。また、ロック式ペグ(※2)も、ツマミを回してロックを外しておきましょう。
※1
アーミングによるチューニングの狂いを抑えるために開発されたトレモロユニットで、ナットとサドル部分で弦が動かないよう固定するトレモロユニットです。
フロイドローズのナット部分
※2
ペグのポスト内にシャフトが仕込まれており、ツマミを回すとポスト部で弦を固定することができます。ロック式ペグを使うことでチューニングの安定性が向上します。
もう失敗しない!エレキギター弦交換の王道的な手順書

ブリッジ側の弦を外す

ブリッジ側の弦は、エレキギターのタイプによって、固定のされ方が異なります。それぞれのタイプの外し方を見ていきましょう。

 

弦交換をする際には、エレキギターを掃除しておくことも忘れずに!特に、普段弦が張ってあると掃除しづらい部分には、ホコリなどの汚れが溜まっているので、弦交換の際にはこうした部分を綺麗にできるチャンスです。古い弦を外した際に、そこを重点的に掃除してあげるとよいでしょう。

  • ストラト系のエレキギターの場合
  • ストラトやテレキャスタイプのようなエレキギターでは、弦をブリッジ側へ押し込むとボディの裏側からボールエンドが顔を出しますので、ボールエンドを引っ張れば抜けます。このとき、切った弦の先端がボディ表面に接触するので、弦交換でボディを傷つけないよう注意しましょう。
    ストラトのブリッジ側の弦

     

  • レスポール系のエレキギターの場合
  • レスポールタイプの場合は、テイルピースが簡単に外れるので、テイルピースごと外してしまいましょう。また、ブリッジベースも外れる状態になりますが、これを支えている部分の円盤上のものは、弦高を調整する部分です。円盤を回すと弦高が変わりますが、弦が外れている状態だと簡単に回ってしまいますので、弦交換の際にセッティングが変わって欲しくないときは注意しましょう。
    レスポールのブリッジ側の弦
    これらの部品は、普段は細かい部分まで掃除ができないので、弦交換の際に、取り外した部品を水洗いするだけでも結構綺麗になります。ただし、水洗いした後は、錆が心配なので、しかっりと水滴を拭き取っておきましょう。

     

  • フロイドローズのエレキギターの場合
  • フロイドローズでは、弦がインサート・ブロックで挟まれネジで固定されているので、六角レンチを使ってネジを緩めてやれば、外れます。
    もう失敗しない!エレキギター弦交換の王道的な手順書

 

新しい弦への交換

エレキギターの弦交換でメインとなる「新しい弦を張る」工程です。
上手な弦交換をするためには、ある程度の慣れ・経験は必要になるとは思いますが、手抜きは厳禁です!手抜きをすると、チューニングの安定性に欠けた弦交換となってしまいますので、一つ一つしっかりと覚え正しい弦交換を体得しておきましょう。

ブリッジに固定する

新しい交換用の弦を、封から取り出したら、ブリッジに固定していきます。
弦のメーカーや種類によっても違いますが、弦の太さごとに、封が分けられていたり、ボールエンドが色分けされていますので、固定する弦の太さを間違わないようにしましょう。
ブリッジへの固定の仕方も、エレキギターのタイプにより異なりますので、それぞれ見ていきましょう。

  • ストラト系の場合
  • ストラトやテレキャスタイプのエレキギターの場合は、ボディの裏側の穴から弦を通します。すべての弦を通し、ボディ表面側から弦の先端が顔を出したら、指で引っ張ります。
    ブリッジに弦を通す

     

    続いて、弦を1本ずつサドルになじませていきます。弦を上に引っ張ってみて、ボールエンドがしっかりと固定される位置まできていることを確認します。ネック側に弦を引っ張りながら、サドル部分を指で押して、軽く折り目を付けておきましょう。折り目を付けておかないと、ボールエンドが下に落ちてしまいますので、この後の弦交換の作業がやりにくくなります。
    サドルに弦を馴染ませる

     

  • レスポール系の場合
  • レスポールタイプの場合は、あらかじめ外されたテイルピースの穴から、ボールエンドが引っかかる位置まで弦を通しておきましょう。すべての弦をテイルピースに通したら、テイルピースを、ボディに取り付けましょう。
    テイルピースに弦を通す

     

  • フロイドローズの場合
  • フロイドローズの場合は、ボールエンドが邪魔(不要)なのでニッパーで切っておきます。ボールエンドと弦との間に、少し太くなっている部分があるので、そこを2〜3mm程度残して切断するとよいでしょう。
    ボールエンド部を切断
    切断した部分をサドルとブロックの間に差し込み、六角レンチで締め上げます。このとき、力強く締め過ぎてしまうとブロックが割れてしまうことがあるので、注意してください。ブロックが割れてしまった場合には、新しい部品に交換しなければなりません。

 

ペグのポストに弦を固定する

続いて、ペグのポスト部分に弦を固定する作業を行います。弦交換の一連の作業の中でもこの工程は、チューニングを安定させるためにも重要な工程です。

弦交換で重要な折り目

まず準備として、弦に指で折り目を付けておきます。
この作業は、弦交換の際にサボらず行いましょう。特に、巻弦の場合、折り目を付けておかないと、巻線がほどけてしまい、弦がユルユルになってしまうことがあります。こうなると、チューニングが合わなくなり、音質の面でも影響がありますので、再度新しい弦を張らなければなりません。折り目を付けるというのは地味と感じるかもしれませんが、弦交換の中でも結構大事な作業なのです。しっかりと折り目を付けておきましょう。
ブリッジから折り目の位置が短すぎると、ポストに弦を巻き付けられなくなり、長すぎるとチューニングが狂いやすくなるので、最適な位置で折りましょう。

  • ペグが1列に並んでいるエレキギターの場合
  • ストラトのようにペグが1列に並んでいるものの場合は、弦をピンと引っ張った状態で、巻き付けるポストから2つ先のポストの位置辺りです。
    エレキギターの弦交換

     

  • ペグが左右に配置されているエレキギターの場合
  • レスポールのようにペグが左右に3つずつ配置されているものの場合は、ポストの間隔が広いので、1つ先のポストの位置で折ります。
    エレキギターの弦交換

     

  • ロック式のペグの場合
  • ロック式のペグの場合は、ポストに弦を巻き付ける必要がないので、余裕を持たせる必要がありません。弦を引っ張り、たわみがない状態にして、巻き付けるペグの位置で折り目を付けましょう

余分な弦を切断する

縦穴の場合は、弦に折り目をつけたら余分な弦を切らなければなりません。
先程付けた折り目のその先を、穴の深さに合わせて切ります。穴の底に弦の先端が接触してしまうと、折り目の位置が浮いてしまいますし、反対に浅すぎると弦が外れてしまう可能性があるので、出来るだけ底に付くギリギリの位置で切る必要があります。古い弦の切れ端などを利用して、ポストの深さを測っておき、それを基準にして弦を切るとよいでしょう。

 

横穴の場合には、後で切っても良いのですが、弦を巻き付けるときに、弦の先端でヘッド部分を傷つけてしまう可能性や目に入る危険性があるので、ここで切っておくことをおすすめします。
また、弦を切る前に、穴の出口側にも、弦に折り目を付けておくと、弦を巻きやすくなります。弦をポストの穴に通し、折り目が穴の入り口に接触するまで差し込んだら、次の写真のように出口に折り目を付けてから、余分な弦を切りましょう。
エレキギターの弦交換

ポストに弦を巻き付ける

ロック式のペグの場合は、この作業はとても簡単です!シャフトで弦をロックしてしまうため、ポストに弦を巻き付けずに弦を固定することが可能です。シャフトの開閉を行うツマミを回してロックするだけでOKです。
ロック式ペグは、チューニングの安定性が”売り”ですが、弦交換も楽々行うことができます。ノーマルのペグで、弦交換が面倒だと感じる方は、ロック式ペグへの交換を検討してみることをおすすめします。

 

縦穴のポストの場合は、ポストの穴に、折り目の位置までしっかりと弦を差し込み、ペグを巻いていきす。また、ポストの縁の部分にも、折り目を付けておくと、弦を巻き取りやすくなります。弦を巻くときは、ポストの上から下へと弦が巻かれるようにしましょう。指で弦をヘッドへ押し付けるようにしながら、巻き上げると上手くいきます。
縦穴の弦交換(トップ)縦穴の弦交換

 

横穴のポストでは、1週目の巻きが穴の上に来るようにすると、チューニングが安定します。2周目以降は穴の下にくるように巻いていきます。こちらも上から下へと弦が巻かれるように、ヘッドに弦を押し付けるようにしながら、ペグのツマミを巻いていきましょう。
横穴の弦交換弦交換ヘッド部を押さえる

 

弦の巻き方向は、ポストが1列のものも、左右に3個ずつ配置されているものも、張られている弦が内側(ペグのツマミとは反対の位置)にくるように巻いていくのが正解です。弦交換の際に、反対方向に巻いてしまわないように注意しましょう。
弦交換後の巻き方向弦交換後の巻き方向2

 

弦交換で忘れてはいけないチェック

弦交換で意外と忘れがちな作業が、弦が定位置に収まっているかチェックする工程です。チューニングを安定させるために大事な工程なので、忘れずに行いましょう!

  • ナットの溝に弦が収まっているかチェック
  • ある程度ペグを回したら、ナットの溝に弦がしっかり収まっているかチェックし、ずれていれば指で溝に収めてあげましょう。

     

  • サドルの中央から弦がずれていないかチェック
  • サドルの中央から弦がずれていないか確認することも忘れてはいけません。
    ずれている場合は指や爪などで定位置に修正しておきまます。弦が強く張られてやりにくい場合は、ペグのツマミを回して、弦を少しだけ緩めてやれば、やりやすくなります。

弦交換のまとめ

これで、弦交換自体は完了となります。続いて、チューニングや必要に応じて弦高、ネックの反り、オクターブの調整などを行ってください。

 

チューニングの安定性や弦の切れやすさは、弦交換のやり方次第で変わってきます。はじめのうちは、慣れていないため時間が掛かるかもしれませんが、作業時にここに書かれた正しい弦交換の手順を参照し、繰り返し弦交換を中で覚えてしまいましょう。

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