エレキギターの種類と違いを徹底解説!

エレキギターは、他の楽器と比べてみても、色や形など、とてもバリエーションが豊富な楽器ではないでしょうか。初心者の方は、特に、これからエレキギターを始める方にとっては、どういったエレキギターがあって、「それぞれの違いが、よく分からない」という方も多くいらっしゃるかと思います。

 

エレキギターというのは、ざっくりと大きな括りで分けると「フルアコースティックギター」「セミアコースティックギター」「ソリッドギター」の3種類に分類できます。中でも「ソリッドギター」の種類はとても豊富で、また、多くの方が手にするエレキギターだと思います。

 

ここでは、3種類のエレキギターの違いと、ソリッドギターにはどんな種類のものがあるのかを、詳しく説明しています。では、さっそく見ていくことにしましょう!

 

たくさんのエレキギターの種類

 

 

ボディが空洞のエレキギター「フルアコ」

フルアコ
フルアコースティックギター(通称、フルアコ)は、『アコースティック』という名前が付いていますが、ピックアップで弦の振動を電気信号に変え、ギターアンプから大音量で音を鳴らすため、エレキギターの種類に分類されます。また、フルアコは、ボディの表面がアーチ状に膨らんでいるため、アーチトップギターとも言われます。

 

通常のアコースティックギターのようにボディの真ん中に丸い穴こそありませんが、内部は空洞になっています。また、フルアコのサイズは、アコースティックギターと同じくらいあり、エレキギターとしては、とても大きな楽器です。

 

そもそもフルアコは、他の楽器よりも生音が小さかったアコースティックギターを、大音量で鳴らす目的で作られたと言われております。(諸説ありますが、その誕生は、1930年頃と言われております)

 

そのため、現代のロックギターの“ズギャーン”という激しく歪ませたサウンドを出す前提で作られておらず、そうした音を出そうとすると、ハウリングを起こしてしまいます。一般的には、ジャズなどの音楽で、クリーンなトーンで使われていることが多いでしょう。

内部に芯材を配置されたエレキギター「セミアコ」

セミアコ
続いてセミ・アコースティックギター(通称、セミアコ)ですが、こちらも『アコースティック』と名前が付いていますが、エレキギターの種類の一つです。

 

セミアコのボディ内部は、フルアコよりも空洞部分が狭く、芯となる中央部分にセンターブロックやサステインブロックなどと呼ばれる木材が配置されており、トップ、バック、サイドに木材を貼り合わせた中空のボディ構造になっています。また、一枚の厚い板の一部をくり抜いたセミソリッドボディと呼ばれている種類もあります。(セミソリッドボディについては、後述するソリッドギターに分類されることもある)セミアのボディ表面は、アーチトップとフラットトップ(平らな表面)の両方が存在します。

 

フルアコよりも、歪ませたサウンドでも、ハウリングが起きにくいので、ジャズだけでなく、ブルースやロックといったジャンルでも使用されます。しかし、ハードロックやメタルのような激しい歪みサウンドや、エフェクターを使って積極的な音作りをする場合には、やはりハウリングを起こしやすく、そういった音楽では、あまり使われないかと思います。

ボディに空洞を持たないエレキギター「ソリッドギター」

3つ目がソリッドギターという種類です。これまでみてきたフルアコやセミアコのように、ボディの内部に空洞がなく、一枚の厚い木材でできています。現在では、エレキギターといった場合、一般的にはこのソリッドギターを連想する人が多いでしょう。

 

ハウリングが起きにくく、積極的な音作りができるのが魅力の一つで、メタル、ロック、ポップス、パンク、ブルース、ファンクなどなど幅広いジャンルで使われています。これから、エレキギターを始める方の多くは、このソリッドギターを手にすることになると思われます。

 

ソリッドギターは、その種類に様々なものがあります。メーカーやブランド、ギターの形、色などはもちろんのこと、似たようなルックスをしていても、木材の種類、金属パーツ、また、内部配線などの電装パーツに至るまで、それぞれ機種によって異なります。しかし、存在するすべtのエレキギターを列挙することは不可能なので、ここからは、ソリッドギターをボディの形状によって分け、一つ一つ見ていくことにしましょう。

ストラトキャスタータイプ

ストラトキャスター
ボディに2本の角が生えたようなルックスをしている、このストラトキャスター(通称:ストラト)タイプのエレキギターは、楽器やアーティストのライブでも、よく目にする種類・シェイプなのではないでしょうか。エレキギターでは、一二を争うとてもメジャーなエレキギターの種類です。

 

もともとストラトキャスターは、1954年にアメリカのフェンダー社から発売されたブランドですが、現在では、他社でもこの種類のエレキギターが発売されております。フェンダー(およびフェンダージャパン)のブランド名なので、他社製のものはフェンダー製と違いを表すようにストラトタイプやSTタイプなどと呼ばれています。

 

ネック両側のボディがくり抜かれている(=ダブルカッタウェイ)ので、左手でハイポジションを押さえるときに邪魔になるものがありません。そのため、弾きやすいという演奏面でのメリットがあります。

 

さらに、この種類のエレキギターには、トレモロアームという部品が搭載されています。これは、弦を弾いたときに、右手で動かすことで、音程を揺らす(ビブラート)をかけることができるので、演奏の際に音を表現する幅が広がります。

 

また、オリジナルのストラトキャスターでは、3つのシングルコイル・ピックアップを搭載しているという点も特徴的です。(ピックアップの種類については『ピックアップの種類(シングルコイルとハムバッカー)』で詳しく説明されているので、分からない方はここで確認しておきましょう)
しかし、シングルピックアップには、ノイズがのりやすいという弱点もあり、現在では、各社からハムバッカーというピックアップを搭載したモデルも数多く発売されています。

 

高音域がとても綺麗なサウンドで、ジャンルを問わず、数多くのギタリストに支持され愛用されています。ストラトタイプのギターは、良く言えばオールマイティ、悪く言えば個性がないといっても良いでしょう。

 

この種類のギターについては、『ストラトキャスターの特徴』で、更に詳しく掲載されているので、気になる方はぜひチェックしておきましょう。

レスポールタイプ

レスポール
続いて、ボディがひょうたんのような形をしたエレキギターがレスポールタイプです。アニメでもよく描かれますが、有名どころだと「けいおん」の平沢 唯が使っているエレキギターもこの種類です。

 

レスポールも、ストラトと並んで超有名な王道モデルで、1952年アメリカのギブソン社から発売されたブランドで、各社でも類似するモデルが発売されています(ギブソン(および傘下のエピフォン)製をレスポール、他社製のものをレスポールタイプやLPタイプなどと呼んでいます)。

 

レスポールが人気になった理由の1つに、ハムバッカーという種類のピックアッックを採用したことが挙げられます。これによって、大音量でもノイズが抑えられ、太く、力強いサウンドが奏でられるようになったのです。ちなみに、ギブソンのレスポールでは、レスポールジュニアやスペシャルといった一部の機種はシングルコイルを搭載しています。(『ギブソン・レスポール・スタジオ、ジュニア、スペシャルの特徴』を参考にしましょう)

 

レスポールの鉄板とも言えるボディの木材は、マホガニーをバック材、メイプルをトップ板として、2種類の木材を組み合わせていることが一般的です。また、ストラトと比べると内部の空洞が少ないエレキギターで重量があります。

 

ネックとボディのジョイント方式は、ニカワでがっちりと接着されており、弦振動を効率よく伝えることができると言われています。(ネックのジョイント方式については『ネックのジョイント方式の種類とギターサウンドへの影響』を読むと理解が深まります)

 

ズギャーンという、ロックな歪みサウンドでは、低音が効いた弾丸のような音の塊が鳴り、クリーンな音の場合は、柔らかくて、甘いサウンドが鳴ります。この種類のエレキギターは、特にハードロックやメタルといった、パワフルなサウンドが求められる音楽によくマッチし、そうした音楽を演奏するギタリストに愛用されています。

 

レスポールについては、『レスポール』の記事も参考にしましょう。

ポールリードスミス(PRS)

エレキギターの種類と違いを徹底解説!
PRS(メーカー)が生み出すエレキギターは、まさに芸術的!特に、ボディシェイプや杢目が素晴らしいです。

 

PRSでは、ボディのトップ板には、主にメイプルを採用しており、メイプルの中でも非常にレアで、装飾性に優れた印象的な杢目を持つ木材が使用されています。また、トップ板が、絶妙なバランスで、アーチ状に削られており、さらに、杢目を活かすようなシースルーの塗装が施されております。その他にも、バードインレイといって、飛ぶ鳥のシルエットが指板に装飾されているなど、優美な装いをしたエレキギターです。

 

PRSにも、いくつかの種類がありますが、代表的なモデルに、カスタム24や22(数字はフレット数を表している)などが挙げられます。ダブル・カッタウェイで、トレモロアームが搭載されており、演奏性がよく、プレイの幅に広がりを持ちます。

 

弦長は、ストラトとレスポールの中間である25インチスケールという特殊なスケールが採用されています。マホガニーにメイプル材を組み合わせたボディ構造などは、レスポールの特徴に似ていますが、サウンド面は、レスポールとはまた違った、新しいPRS特有の音色です。深い歪みサウンドでも音の輪郭がぼやけにくく、音作りがしやすいとして評判があります。
ポールリードスミスの詳細は『PRS(ポール・リード・スミス)の特徴』で詳しく書かれています。

 

しかし、PRSのエレキギターは、50万円近くし、高いものになると数百万円という値が付けられています。製造の手間や選び抜かれた木材のことを考えれば妥当なのかもしれません。特に初心者の方では、なかなか簡単には手を出せない価格だと思いますが、本家の廉価版モデルを、PRSSEが製造しています。こちらは、10万円以下で買えるものが多いので、比較的購入しやすいでしょう。ただし、当然のことながら、本家のものとは、造り、パーツ、材、ルックスの違いはあります。

テレキャスター

テレキャスター
テレキャスター(以下、テレキャス)は、ストラトを生み出したフェンダー社から1950年に発売されたブランドです。

 

この種類のエレキギターの構造はとてもシンプルです。ボディの表面は、余計な加工がされることなく真っ平。ネックとボディのジョイントは、ストラト同様ネジで留めるもの方式を採用しています。また、他の多くのエレキギターでは、ネックとは異なる木材を指板として上に貼るのに対して、テレキャスは、ネックにそのままフレットが打ち付けてあります。さらに、ピックアップもストラトが3基搭載されているのに対して、シングルピックアップが2基だけです。

 

テレキャスタイプのギターが奏でるサウンドは、一般的にジャキジャキした音色が特徴で、コードを弾いたときに、各弦の響きをしっかりと感じることができます。特に、歪ませないクリーンなトーンでのサウンドは、とても美しい音色がします。

 

コード弾きやアルペジオ(分散コード)を主体するギタリストや、歌いながら演奏するギターボーカルに適しているエレキギターと言えるでしょう。(詳しくは『テレキャスターの特徴』を参照しましょう)

ジャズマスター

ジャズマスター
ジャズマスターは、1958年にフェンダー社から発表されたブランドです。この種類のギターの構造は、ボディが左右非対称になっていることが特徴で、一見バランスが悪そうに感じるかもしれませんが、オフセットウェストといって、座って演奏するときに、安定するように考慮されたデザインなのです。

 

ボディの上部には、プリセットスイッチのようなものが付いています。これについては、興味がある方は、『ジャズマスターの特徴』で詳しくみましょう。

 

また、ジャズマスターでは、「フローティング・トレモロ」というものを搭載しており、アームを使ったときに、音程の変化がより滑らかに変化してくれますが、アームによって変化できる音程幅が小さくなってしまうという特徴もあります。

 

ジャズマスターのピックアップは、通常のシングルコイルよりも幅が大きくなっており、コイルの巻き数が多くなっていて、出力が高いという特徴があります。そのため、レスポールほどではありませんが、太くて甘いサウンが鳴るようになっています。

SG

SG
ギブソンのエレキギターの中ではレスポールに次いで、根強い人気があるのがこのSGというブランドで、ダブルカッタウェイですがストラトとはシェイプも違いクワガタのようなボディをしています。

 

SGは、レスポールのように、ボディのバックとトップ板が張り合わされておらず、厚みの薄いマホガニー単板で作られていることが大きな特徴です。そのため、ボディの重量が非常に軽いというメリットもあるものの、「ヘッド落ち」も気になるというデメリットもあります。この辺りも含め、『ギブソン・SGの特徴』では、より詳しく解説しています。

 

レスポールと比較してしまうと、低音域の迫力こそありませんが、それでもパワフル感はあって、かつ軽快さも兼ね備えている、そんなエレキギターだと思います。軽量なため、特にライブで動き回りたい人にとっては、扱いやすいのではないでしょうか。音楽のジャンルも幅広く対応してくれそうです。

変形ギター

最後に、変形ギターです。変形ギターにも様々な種類があるのですが、ここでは、ギブソンに代表される変形ギターとして、ファイヤーバード、フライングVやエクスプローラーというエレキギターについてご紹介したいと思います。

ファイアーバード

ファイアーバード
ファイアーバードは、ボディシェイプに拘りが見られ、優美な流線的なラインが印象的であり、これは自動車のデザイナーによってデザインされたと言われています。見た目のインパクトだけでなく、ボディの強度やサウンド安定性までもがしっかりと計算され尽くされ造られているため、機能性とスタイリングを兼ね備えたエレキギターと言えるでしょう。

フライングV

フライングV
フライングVは、1958年に発売されたモデルで、そのネーミング通り、ボディがV字の形をしており、ひと際目を惹くインパクトのある奇抜なデザインとなっております。ステージ上ではとても栄えるため、ロックやメタルなどのジャンルで活躍するギタリストに使われていることが多いです。

 

ただ、このギターは、座って練習する際には、V字のボディが太ももに安定してくれないので、とても弾きづらいです。筆者としては、練習がメインとなる初心者の方には、この種類のエレキギターはあまりおすすめできません。

エクスプローラー

エクスプローラー
エクスプローラーは、1958年に発売されたモデルです。こちらも強烈なデザインが印象に残る変形ギターではありますが、しっかりと重量バランスが考慮されており、SGにようにヘッド落ちなどの心配がなく、また、ハイポジションも弾きやすいギターです。

今後も様々なエレキギターが誕生

さて、ここまで代表的なエレキギターについて見てきましたが、エレキギターは、とてもバリエーションに富んだ楽器だと感じていただけたのではないでしょうか。ここで紹介させていただいたエレキギター以外にも、まだまだたくさんの種類のエレキギターが存在します。

 

レーザーカッターや3Dプリンターが登場してからは、それまでは製造が困難だった複雑な形状のエレキギターが容易に作られるようになってきました。時代の進化とともに、エレキギターもまた、進化をし続けています。今後も、新しいエレキギターが誕生することでしょう。

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